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震災により、住民約400名のうち53名が亡くなった。この53名と、地区外の住民だが北釜で遺体が見つかった1名の、計54名の合同葬儀を、下増田小学校の体育館で行った。合同葬儀の際には、下増田の東光寺の住職に法名をつけてもらい、無料で拝んでもらった。遺骨も東光寺に預かってもらっている。話者の家族は震災で亡くなっていないため、盆に特別に供養する行事などは行っていない。
平成24年1月29日に、第1次防潮堤新築式があるので、区長である話者は出席する予定である。第1次防潮堤は海岸に近いところにつくられ、高さ5.4メートルの第2次防潮堤は空港の近くに建設される。防潮堤が整備されても、北釜地区の住民は集団移転し、農地ももとの場所にはつくらない予定である。観音寺を現在地に再び建てるかどうかは、まだ決めていない。
震災後、北釜地区があった土地を買い取りたいという話が複数きており、区長である話者が窓口になってその対応をしている。しかしどの会社も土地の金額を言わないので、決めようがないという。これまで、ボートレース場、花卉の球根栽培、放牧地とチーズ工場などの建設の話が来ている。また、震災前から、仙台空港に荷物を運びいれる貨物ターミナルの場所にしたいという話もあった。ずっと断ってきたが、北釜地区が集団移転することで、貨物ターミナルにする計画にも土地を狙われている。以前、北釜地区の住民のなかで、空港利用者をターゲットにしたカジノを建設しようという構想も持ち上がっていたが、この構想は不安要素が多く、取りやめた。
宮城県地域文化遺産プロジェクト
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