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海苔養殖の共業化については、震災以前から、月浜でも2軒の養殖家が里浜の5軒と共同で操業していた。この2軒以外に月浜には8軒の海苔養殖業があり、そのうち7軒で協業化の計画を進めている。すでに新しい工場2棟の建設予定地も決まっているという(現在、仮設住宅が設営されている区画から、さらに大浜寄りの場所が建設予定地)。
現在の(宮戸西部漁協の)組合長が海苔業者ではないので、共業化に関して、会議に出席したり、情報収集をするなど、積極的な動きをしてくれなかった。そのため、月浜の海苔養殖の共業化は出遅れたと感じているという。
話者自身は、数年前に、海苔乾燥機等を4,000万円ほどかけて新調したばかりだったが、今回の津波で流されてしまった。それでも人的被害が出なかったのだから幸せだったと思っているという。しかし、これから再度個人で設備を整えると、その数倍の金がかかるはずで、それだけの融資を個人が銀行から受けることはもう難しい。したがって、海苔養殖を再開するには、共業化以外に道はないと考えられた。
宮城県地域文化遺産プロジェクト
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