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20年前、前回の潮垢離行事は、2日間かけて行われていた。潮垢離に必要な費用は、全戸から3,000円徴収していた。
1日目、宮崎町からクルマで浜市まで神事で使用する神輿を運んだ。途中、神輿は鳴瀬町の役場前に寄り、町長からあいさつがあり、鹿踊が披露された。鳴瀬第一中学の近くにある小野幼稚園で、神輿が受け渡される。白い衣装を身にまとった浜市の若者が、4km歩いて鹿野家まで神輿を運んだ。神輿は、鹿野家のザシキで臼の上に安置される。宮崎町の参加者70~80人が、一軒に2~3人ずつ浜市の各家庭に宿泊し、もてなしを受けていた。現在は、一人暮らし、老夫婦が多く、負担が大きいため、前回のように宿泊してもらうのは難しい。昨年は、民宿や地区センターに替わりに泊まってもらう予定だった。40年前の前々回の潮垢離行事は、(宮崎町の参加者は)バスで来ていた。それ以前は、小牛田から何日もかけて歩いて来ていた時期もある。
2日目、神輿と共に宮崎町の鹿踊が浜市を練り歩く。通る場所はあらかじめ決まっている。
浜市漁港から船2艘に神輿を乗せて、「ドウバ」と呼ばれる浜辺まで運び、見物人は橋で浜辺まで移動する。
浜辺に着くと、竹を4本立て、竹を縄で結びつないで、「お参りする」ために作られた空間で神事が始まる。祭壇は、海の方に向かって設置されている。
潮垢離行事で、神輿に入ったご神体を海水で「お潮垢離」するのC氏の役割だった。
神事の後、宮崎町の神主からお札が配られる。
浜では宮崎町の参加者が、浜辺の砂を袋に入れて持って帰った。
宮城県地域文化遺産プロジェクト
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