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大曲浜の獅子舞は、かつては(昭和30年代まで)休漁期の若者が正月の1月20日に行う行事として盛んに行われていた。正月の行事は家々でして、一呼吸置いての行事。家々を訪ね、振る舞いを受けながら、酒を飲みつつ、次の家へ向かう。人によってはそこで腰を落ち着けて飲むものもおり、入れ替わり立ち替わりで、近所や知り合いが舞うことすらあった。舞い方は一応の型はあったが、舞手によって自由で、まずは勢い(勇壮さ)が好まれた。血気盛んな若い衆の行事だったので、喧嘩や少しの不作法も許される「無礼講」であった。時には知り合いのつてをたどって、「やくざ」が獅子舞に加わることもあり、問題にもなった。特に練習をすると言うより、小さいときから毎年見聞きしたり、やっているうちに自然と覚えていった。齋太郎節は飲み会になると必ず唄われるので、獅子舞以外にも特に青年団などの集まりの中で覚えていった。
宮城県地域文化遺産プロジェクト
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