0件
現在、8か所の集落を周っている。春祈祷の流れは、まず家の外で太鼓を叩く。獅子舞をしてから、居間に上がって家族と神棚を、獅子頭でパクパクする。現在は、C氏が笛と太鼓を担当。この笛は、神楽の笛とは違う。春祈祷で休むところをヤド(宿)と言う。昔はどこの道中も歩いていたが、今は車で周っている。人数のこともあるので、やるかどうかは分からない。元の生活に戻そうとしているところもあれば、新しくしようとしているところもある。雄勝からの避難者が石巻・仙台にいても、そこに行くことはあり得ないし、向こうから「来て」と言ってくることもない。獅子や笛・太鼓をするための人数もそろえられない。このままだと今後の春祈祷は難しい。しかし、人が少なくても、春祈祷はやりたい。獅子頭が津波で流されたため、山形の業者に、獅子頭の製作費の見積もりを作ってもらった。助成金が下りれば新しい獅子頭を買いたい。獅子頭を権現と言い、3つの権現の内、1つは朝鮮からやってきた皇子が、自身が乗っていた船から作ったとされる。その権現は、テレボクといい、馬みたいな形をした獅子頭である。ちなみに、全地区の獅子頭が流されたわけではない。
宮城県地域文化遺産プロジェクト
ページトップ