K-3 東松島市宮戸月浜地区

2012
K-3 東松島市宮戸月浜地区
(PDF) 

[調査日]2012 年 8 月 21 日(火)

[報告者]
大沼知 
[調査者]
俵木悟 
[補助調査者]
大沼知 
[話者]
 
伊勢講について

 伊勢講とは月浜の地区総会のことで、「地区の大事な話し合いは神様の前で行う」ことから伊勢講には必ずオイセサマとも呼ばれるお宮を置き、出席者はそれを拝んでから総会が行われる。年に2回、8月21日と1月21日に月浜公民館で行われていたが、以前は回り宿で行われていた。当番の家をトエ(当家)といいその家はオイセサマを伊勢講まで管理し、その家で伊勢講が行われていた。場所が公民館になってからはトエはオイセサマの管理だけが役割として残り、伊勢講の日に公民館へ持っていくという役目は現在でも続いている。
 伊勢講には各家の戸主1名が出席することになっているが、戸主の都合が悪ければ代理が出席することも可能である。
 伊勢講の次第として、公民館にトエがオイセサマを持って行って置き、開始時間に合わせて出席者が集まってくる。座順などは特に決まっていない。来た人からオイセサマを拝む。全員が集まると区長の挨拶から始まり、半期事業報告と地区での決め事や問題といった協議事項が出され、話し合いとなる。それが終わると懇親会となり、その時には県議会議員や市議会議員が出席することもあり、地域と役所との意見交換などが行われる。懇親会が終わるとオイセサマの片づけをし、次のトエに引き渡される。そして浜にでて、ハマイワイを行う。ハマイワイとは浜でオイセサマに供えられたお神酒をまき、海に向かって拝み、その後お神酒を飲んで刺身を食すというもので、大漁や海の安全といった祈願をするものである。これを行うのは主に漁業従事者である。

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