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子供が自宅に持ち帰っていた法被3着のみが無事だったが、他のものはすべて津波で流されてしまった。ささよは年中行事であり、海上安全と大漁を祈願するものであるので、継承のためにも中止すべきでないと、2011年の12月に翌月の開催を決定した。しかし、時期的に法被が店で手に入りにくかった。すると、地区のある奥さんが一晩で3着を縫い上げてくれた。
行事では、本来ならば全世帯を一軒一軒訪ね歩き、各家の門口ごとに大漁旗を立て掛けてお神酒を注ぎ、海上安全と大漁を祈願するのであるが、災害発生後は寄木の港と仮設住宅でおこなうこととした。流されなかった家を回った後に、仮設に入居している全世帯も回るという案もあったが、夜までかかる行事のため、寄木以外からの仮設入居者にとって迷惑になってはいけないと、各世帯主はご祝儀とお神酒を持って港に集まりそこで参拝し、そのあとで子供たちが寄木の仮設でも祈願することにした。
宮城県地域文化遺産プロジェクト
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