0件
大字寺島には寺島・蒲崎・新浜という3つの部落があり、それぞれに契約会がある。公会堂もそれぞれ別にもっている。行政区の蒲崎はさらに北と南に分かれるため、区長は蒲崎に2人、寺島と新浜にそれぞれ1人ずつとなる。各地区の役員が集まる大字寺島全体の役員会が年2回開催される。かつては玉浦小学校の寺島分校があったが、児童数が少なくなったため廃校となり、送迎バスで玉浦小学校へ通っている。
部落としての寺島では町内会長、区長、日月堂総代を同一人物が兼ねている。「町内会」は「契約会」の新しい呼び方で、中身は同じである。町内会の集まりは2月第1日曜日に開催され、「総会」と呼ばれている。
青年会がありかつてはバレーボールや野球を行っていたが、最近ではほとんど活動していない。消防団は第11部隊、番立てで団長を務める。
葬式の組は寺島部落内でカミ、ナカ、シモに分かれており、話者宅はシモにあたる。その組に対する呼び名は特にない。葬式の祭には、キメシとホリマイという役割があり、キメシは死者が出た時に各家庭に知らせに回る係で、ホリマイとは遺体を埋める穴を掘る係である。もっとも、現在は火葬なので、ホリマイは墓石を動かす役目を担っている。キメシは死者が何月何日に亡くなったということと、葬儀の日程について一軒一軒まわって告知すると同時に、線香代として20円を徴収している。キメシとホリマイは年に1度の総会の時に区長が管理する台帳をもとに決められる。キメシは1人で、ホリマイは2人。ホリマイにはバールや手ぬぐい、スコップなども与えられる。5~6年前までは、自宅で葬儀を行っていた。最近はほとんど岩沼にある会館で行っており、津波の後は特に会館(岩沼と名取)で葬儀をするようになった。しかし、シラセなどは以前と同様に行う。仮設住宅に住んでいる場合はまだいいが、仮設を出てマンションなどに身を移した人に連絡をするのが少し大変である。一応電話で連絡している。
宮城県地域文化遺産プロジェクト
ページトップ