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出島の獅子振りは、正月の2日と3日の2日間、出島行政区と寺間行政区のそれぞれの獅子が、各行政区のすべての家をたずねて獅子を振り、無病息災と豊漁を祈願する正月行事である。
10年ぐらい前までは各行政区の「実業団」という団体が中心になってそれぞれ獅子振りをおこなった。しかし、獅子の振り手や太鼓のたたき手が年々減少したので、各行政区が引き継いで主催した。出島行政区の場合は、実業団から行政区に伝承の主体が移り、各戸(「毎戸」)を回って獅子を振るという従来のかたちではなく、1か所に住民たちを集めて獅子を振るという形態に変わった。しかし、寺間行政区の場合、しばらく行政区主体でおこなったものの、「寺間伝承行事保存会」(以下、「保存会」)を別に結成して、保存会で獅子振りを含む寺間の伝承行事の一切を担当するようになった。しかし、寺間でも2日間やっていた獅子振りを「1日で決める」ようにして、その期間を減らした。
出島行政区と寺間行政区の獅子はそれぞれ特徴があって、出島の獅子頭のほうが少し大きく、黒い雄獅子である。寺間の獅子頭は出島のものより少し小ぶりで、赤色の雌獅子である。獅子振りの前に、訪れた家をほめたたえる「謡い上げ(うたいあげ)」をおこなう。かつては、各戸で約10分間の謡い上げをしたが、いまは短くしたものをうたう。
宮城県地域文化遺産プロジェクト
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