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大浜ではかつてどの家でも「長持のウケトリワタシ」や「ヨメの門入リ」と称される婚姻儀礼が行われていた。「長持のウケトリワタシ」は、嫁とその付き添いの一同で構成される行列が、大浜部落に入る橋のところで婿方の出迎えを受け、この時に長持その他の道具類の受け渡しを行ったものである。橋の手前で待つ婿は、提灯をぶら下げた。長持にはユダンと呼ばれる風呂敷をかけた。長持と箪笥の個数は、その家の格式によっては多数持ち込まれ、結婚する側の見栄であった。「ヨメの門入リ」は、婿の家についた嫁が門口でさしかけられた「ツマオリ傘」と呼ばれるバンガサの下をくぐったものである。
宮城県地域文化遺産プロジェクト
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